2015.
12.06
Sun
構  造 : 壁式プレキャストコンクリート造+RC造+S造、3階建て
建築年 : 2005年
設計施工: 基本設計は荒川修作+マドリン・ギンズ、実施設計は安井建築設計事務所、施工は竹中工務店
住  所 : 東京都三鷹市大沢2丁目2-8
交  通 : JR中央線「武蔵境」「三鷹」「吉祥寺」駅or京王線「調布」駅~バス~大沢or大沢十字路
見  学 : 有料、事前申込制      ※詳しくはコチラ⇒【三鷹天命反転住宅
T E L : 0422-26-4966
            
三鷹反転住宅
 いつか訪れたい所の一つである、岐阜の養老天命反転地。 それを手掛けた荒川修作+マドリン・ギンズによる「死なないための家」が、東京の三鷹にあります。 国際基督教大学の近くにある9戸の集合住宅で、現在は賃貸住宅として、また一部の部屋で荒川修作+マドリン・ギンズの東京事務所(ABRF、Inc.)の管理・運営により、様々な見学会が行われています。
In Memory of Helen Keller (ヘレン・ケラーのために) と謳われ、不可能と思われていた事が可能になるかもしれない=天命反転が可能になる、誰でもヘレン・ケラーの様になれるかもしれないという事を体感するための住宅です。
三鷹反転住宅・共用スペース
1Fの事務所(インターホンはあえて)        1F共用廊下
三鷹反転住宅・101
事務所の中の様子
三鷹反転住宅・模型
室内模型
三鷹反転住宅・外部
体験する部屋は3F。 この集合住宅は全てが角部屋ともいえる
三鷹反転住宅・キッチン
部屋の中心にあるキッチン
三鷹反転住宅・室
スタディルーム
三鷹反転住宅・水廻り
シャワールーム                その隣にある洗面所
三鷹反転住宅・トイレ
その奥にあるトイレ
三鷹反転住宅・和室
シャワールームから見た室内            畳部屋
三鷹反転住宅・天井
天井
三鷹反転住宅・床
中央の床は左官仕上げでザラザラ・デコボコしており、足裏の触感を目覚めさせる
三鷹反転住宅2

 この建物を体感して、ふと子供の頃を思い出しました。 私の通った小学校は町立だったのですが一風変わった教育法で、夏になると海(深くて波がある)で泳いだり、室内・屋外を裸足で過ごしました。 その準備として夏を迎える前に全校生徒でグラウンドや校庭にあるゴミや石ころを隈なく拾います。 そして裸足で駆け回り、室内に入る際に足を洗って汚れを落とします。 錆びた釘など踏めば破傷風になる、ケガをしたらすぐに水洗いする事を学び、冬でもケガをしそうなゴミが落ちていれば拾う習慣が自然と身に付きました。 あの頃、足の指で掴んだ地面の触感は今でも忘れていません。
三鷹反転住宅・共用2

 荒川修作は昭和11年(1936)名古屋で生まれ、昭和36年(1961)に渡米し、翌年から詩人マドリン・ギンズと共同制作を開始。 NYを拠点に活動しました。 文芸シュバリエ勲章(仏)・紫綬褒章(日)を受章。 荒川修作は2010年に、マドリン・ギンズは2014年に他界しています。
 養老天命反転地オープニングで怪我人が出た事で、殆ど決まっていた7つの計画が中止に。 「革命的なコンセプトは、説明してもなかなか理解されず、きちんと説明すればするほどダメになる。手続きを科学的に説明すれば現実離れしてしまう。」と荒川修作は日本での仕事の難しさを語っています。
 二人の共著「建築する身体」はとても難しい本でしたが、私なりの解釈で趣旨をまとめてみました。(間違っていたらすみません)
~トレーニング・ルームとして戦略的に設定された環境は、人々を疑問で満たし、様々な知覚やイメージの降り立つ場(ランディング・サイト)を引き起こし、身体が新たな行為のパータンを習得する際に、バイオスクリーヴは再形態化された相貌で出現する。この建築的環境は、身体に行為をするよう促す。そして周りの全ての事を感じようとする建築的身体(建築する身体)となっていく~
はたして建築的身体になれるかどうか、実際に体験してみないとわかりません。 実はこの建物には細かい使用法があるのですが…。まずは、感じてみましょう。
三鷹反転住宅4

【参考文献】
「建築する身体」荒川修作+マドリン・ギンズ 2004 春秋社
「建築家であること」 2003 日経BP社

【2015年1月 訪問】
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