2012.
09.23
Sun
建築年:江戸時代後期(19世紀中頃)、改修あり 
所在地:新潟県上越市大町5-5-7  
構 造:木造2階建て 
見 学:不定期公開  TEL:025-526-6903(上越市文化振興課)
料 金:無料
交 通:JR高田駅~徒歩15分位  ※詳しくはコチラ→【旧今井染物店

今井染物店
 この建物は、高田に現存する最古の町家で、藍染屋でした。
当初の建物の外壁は板貼り・屋根は石置き板葺きでしたが、近年になり金属貼りとなりました。
さらに隣家を購入し、壁を取り壊して間口を広げ、奥座敷と小間を増築し、水周りも改修されています。
今井染物店内
ここでは、映画「ふみ子の海」のロケ地として、師匠の下で主人公が修行するシーンを撮影。
今井染物店茶の間
茶の間。 茶箪笥の上には神棚がある。
今井染物店床の間
床の間の裏には、「前二階」へと上がる階段。
立ち入り禁止となっていたが、上越市文化振興課 職員の案内で「前二階」を拝見。
今井染物店2階
左:茶の間は吹抜けになっており、上部の窓からの採光で冬でも明るい。
右:雁木の上にある「前二階」は、作業場として使用された。
  敷居の位置が、隣家を買い足して壁を抜いた部分。
今井染物店土間
屋根がある土間の通り庭は、藍染の作業場として冬場にも重宝された。
今井染物店蔵・瓶
右:通り庭にある土蔵。
左:1つだけ残る藍染の瓶。 藍は25度位に温めないと発酵せず、炭などで温めて育てる。
今井染物店脱水機
銅製の手回し脱水機は近年の物。現在でも同じ形式の機械の物を使っている洗濯屋がある。


 江戸時代の高田は城下町であり、加賀藩前田家も参勤交代で通った加賀街道や、奥州街道への分岐点もあり、交差点をカギ状にして、一気に攻め入られぬような町作りがなされています。
そして、城の周辺に武家地、その外側に町人地、山側に寺社地と区分けしていました。
町人地は間口が狭くて細長く、隣家と接しているのですが、建物に坪庭と天窓を設けて光と風を取り入れ、快適な空間としました。
 さらに裏庭と水路があり、畑を作っても水やりには困らないですし、冬には雪下ろしの場所となり、春には雪解け水が水路へと流れていきます。
この裏庭には塀がなく、開放的な空間となって子供達の遊び場になり、火災時には延焼を防ぎ、現在は各家庭の駐車場となっています。 今後の街作りの参考と成りうる構成です。
雁木
 家の前(私有地)には『雁木=ガンギ』を設け、雨や強い日差しから通行客を守りました。
記録によると『雁木』は寛保3年(1743年)には存在しており、現在のアーケードを含めた総計が、16km以上有り、日本一の長さとなっております。
沿岸は海風により雪が積もらないのですが、ここ高田は雪溜りの多雪地帯です。昔は除雪機もなく、屋根の雪下ろしも加えて、通りには3m以上の雪が積もりました。
しかし、この雁木が通路となって人々の暮らしを支えてきたのです。
 現在も、規定の積雪量に達すると道路を封鎖し、一斉に屋根の雪下ろしをしているそうです。
ただし、年寄りの家庭では人に頼むしかなく、その費用もかさみます。
維持管理できずに、建替えたり手放してしまい、高田は古い町家が少なくなってしまいました。

 旧今井染物店が建つ大町通りには、現在は毎月の4と9の付く日に「四九市」という朝市があり、正午まで出店が並ぶので、楽しんでみてはいかがでしょう。
 
【2012年8月 撮影】

スポンサーサイト

comment 0 trackback 0
トラックバックURL
http://mosu3.blog.fc2.com/tb.php/45-5f53a268
トラックバック
コメント
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top